カタルニァ音楽堂のリサイタル [2005年03月09日(水)]
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久しぶりにカタルニァ音楽堂に行きました。以前は毎月のように行っていたのに、最近とても忙しくてなかなか出られなくなりました。それにオペラが入ったし。
昨日は特別。今話題のリリック・テノールのホァン・ディエゴ・フローレスのリサイタルだったのです。 バルセロナには、アウディトリという大きなコンサートホールが出来て、どこの席からもとてもよくステージが見え、音響効果もよく、音楽を聞くにはとてもいいのですが、バルセロナの人たちにはやっぱりカタルニァ音楽堂は特別のようです。 この建物は、1905年から1908年にかけて、モデルニスタの建築家、ドメネク・イ・ムンタネルの設計で立てられました。 外観もかなりごてごてしていますが、内部もびっくりするほどごてごて、天井から柱から、いたるところに花の彫刻がつけられています。 ![]() 今でこそ見慣れましたが、初めはなんてごてごてしたホールかしらと思ったものです。でも、バルセロナの人たちがこの音楽堂をとても誇りに思っているので、すっかり感化されてしまいました。 ![]() 一階にはバールがあって、ワインやシャンペンを飲んだり、ちょっとおなかにたまるものを食べることが出来ます。音楽堂に来ると、必ずみんなコーヒーを飲みたいようです。 それにしても、よく一杯花をつけたものだと感心します。 ![]() さて、切符もぎりのおじさんに切符を見せて切ってもらうと、階段を登ってそれぞれの席に着きます。私たちは2階のかなり上のほうでした。 ![]() ステージはとても遠く見えます。ちゃんと聞こえるか知らん?心配になります。 このステージは、後ろのぐるりに音楽の女神たちが楽器を奏でているレリーフがついていて、上半身は完全に彫刻になって外に飛び出していますので、初めての人はちょっとびっくりするようです。 客席の天井付近にも、実にたくさんの彫刻が施されています。 ![]() さて、ディエゴさん登場。すらりとしてハンサムで、今30歳。ロッシーニを歌ってその完璧なるコロラトゥーラで一躍世界的なリリコ・レッジェロテナーとして有名になりました。 ロッシーニの「セビリアの理髪師」のアルマヴィーヴァ伯爵の最後の至難のアリアを完璧に歌って観衆を驚かせました。実はこのアリア、ロッシーニが別のオペラ、チェネレントラの最後のソプラノのアリアに転用して使ったため、そちらで有名になり、セビリア・・・では上演の際、、カットされてしまうのです。かつて、フランシスコ・アライサが完璧に歌って評判をとったのですが、当時はオペラ上演の際、いつもこのアリアはカットされていたので、CDには残っているのですが、ステージでは歌ったことがありませんでした。 その点、フローレスはいつもステージでこのアリアを歌い、観衆の喝采を浴びています。 フローレスのステージ姿で気になったのは、ひどくピアノに寄りかかって、しっかり二の足を踏みしめていないことです。さらには高音を歌うとき、背伸びをしている。ちょっと??です。 彼の素晴らしいテクニック、完璧なるコロラトゥーラ、若いので実に伸びやかで美しい声です。でもなんとなく、感動にはいたりませんでした。それに、プログラムの組み方も、ちょっとばらばらな気がしました。 調子が悪かったのか、一曲ごとに退場するのです。アライサが不調のとき、やはり頻繁に退場して、楽屋でリンゴをかじっていたのを思い出して心配になりました。それでも最後までしっかり歌い終わり、観衆は熱狂し、彼の美しい声に魅了されました。 アンコールは初め、十八番のセビリアのアルマヴィーヴァの最後のアリアです。ところが歌い始めたら、詰まってしまって、ピアニストのところに行って楽譜を見ている。「忘れてしまった」んだそうです。昨日の新聞のインタビューでは、「ボクは完全主義者だから」といったのが載っていたのですがねぇ。でもそんなことは誰も気にせず、熱心に拍手を送りました。 リサイタルが終わるとすっかり満足してホールを出、すぐ近くのレストランフローに入りました。楽しい思いをもう少しとどめておきたくて。 友達のディディはカルパッチョを、私はエビのサラダを頂き、おいしい赤ワインを飲みました。 素敵な夜でした。 |












